今日からちょうど二週間後に、いよいよ本試験が迫った。しかしセンター試験の現代文の結果を見た俺は、あまり勉強する気になどなれなかった。というかセンター試験があって、休日が潰れ、明らかに睡眠時間が足りていないのも一つの要因でもある。

現代文の勉強を始めたのは、今から三ヶ月前からだろうか?やり始めた時と、結果が変わっていない。実力がついていないのか・・・。自称「どの問題でも半分の男」になりました。

この上ない不安があった。いや迷いと言うべきか。将来の事を考えるのはまだ早いと言われた事もあるが、今から頭を抱えておかないといけない問題でもある。それは・・・

声優だ。将来やってみたい職業だ。子供も頃から、ゲームっ子、アニメっ子として育ってきた俺は、それらを通して感動を何度も味わった。特にゲームの影響は大きい。感動するストーリーのゲームをした時には、「俺も自分の声で、人に感動を与えたい。」

しかし、声優のことを調べていけばいくほど、現実は甘くないことを痛感する。まずはギャラが低いこと。

一回の仕事で、5千円いくかどうか、と一度聞いたことがある。これでは家族を養うどころか、自分の明日さえも保障されない金額だ。名が売れるまでの我慢なのだろうか・・・。

しかしゲームをしている度に想像する。ここに俺の声が入ったら・・・。考えただけでも、ワクワクする感覚。確かに声優の仕事は好きみたいだ。

しかし確実にプロデビューできるとは限らない。実力主義の世界に飛び込むことに、俺は激しい不安を感じる。

そして更に分からないこと。一体声優の仕事というのは、どういう風に廻ってくるのか?

最初は、ある会社が新しいゲームを発売するとしたら、自分がその会社に行き、オーディションを受け、そして採用されたら仕事がもらえると思っていた。しかし恐らく俺の予想は間違っている。声優のプロダクションのHPに行けば分かるのだが、そこから仕事の依頼などができるようになっている。ここからは推測になるが、恐らく、とある会社が新しいゲーム等を制作した後、その会社に対して、そこから何人か仕事と依頼したい、といったメールをする。そしてそのプロダクションが勝手に選ぶか、それとも、こんな仕事がきてるけど、やりたい人ー?みたいな感じで、意向を聞いて判断する。

確実にではないにしても、あながちまったく違うとも言い切れない自分の憶測。もしそうだった場合、当然重要になってくるのは、会社としての名前である。できたばかりの会社に所属したところで、大した仕事がくるとも思えない。しかし名のある会社に所属するには、必然と個々の高い能力が要求される。

自分には自信がない。たとえ専門学校に来る生徒が、演技などやったことのない人たちばかりだとしても、自分の能力が伸びるのかどうか、分からない。自分が演劇に向いているのかすら、分からない。そして生涯やっていけるような、俺の興味が薄れない仕事かも、また分からない。

大学に行く。これは俺の意志も含まれている。親が行け、というからイヤイヤ行くわけではない。大学で学びたいことはある。今は漠然と、パソコンとドイツ語、としか考えていないが、大学に通い始めてから、それ以上にやりたいことが見つかるかもしれない。もし俺が、声優になりたいと強く願うなら、恐らくダブルスクールでやることになる。しかしそうすると問題が多すぎるのだ。

例えばダブルスクールをした場合、当然専門学校の方は夜間に通う事になる。平均して、どの学校も週3回。それを二年。しかし確実にデビューできるとは限らない。会社のオーディションに落ちることだって充分あるのだ。

そしていつから通い始めるのか・・・。考えられる選択肢は二つ。

まずは大学3年から通い始めること。しかし問題がある。それは「確実に」オーディションに合格することが前提として現実に横たわっているのだ。そのまま声優の道を行くとすれば、大学4年目の就職活動はまったくしないのと同じことになる。いや、してもいいわけだが、声優と両立できる仕事など、あるのか?例えば俺の場合なら、パソコンを扱うような仕事を探し、そういった企業へ就職活動の矛先を向ける。しかし、普通はその会社に週5回ほど通勤するのだ。完全に声優との両立は不可能である。

そしてもう一つは、2年時に通い始める場合。この場合は、もし声優が失敗したところで、保険がきくのだ。声優が駄目なら、就職活動に専念ができる。非常に有効な手段に思えるが、俺が耐えられる自信がないのだ。一つ目の提案でもそうなのだが、俺は大学で学ぶ他にもやりたいことがある。バイト、テニス、物語制作。そして後に大きすぎるほどの意味あいを含むピアノ。そして当然遊び。その中に、週3回の夜間の専門学校通学が始まったとしたら、どうなるのだろう?俺の大学生活はほぼ遊び不可能な毎日を送ることになる。

自分の将来のために、それくらいは我慢しろ!と言われればそれまでかもしれないが、高校生活で頭を抱えてきた、自由な時間の少なさ、が大学に入っても継続されるのだ。俺と同じクラスの人にとって、どれほど苦痛か分かってもらえるだろう。それをまた大学4年間味わいたいとは、誰も思わないはずだ。

一度オーディションに落ちても、再度チャンスを掴むために、養成所でまた訓練する。それもまたいいかもしれないが、俺は親にこれ以上の負担をかけたいとは思わない。せいぜい大学での授業料。就職が決まった後の一人暮らしの準備金。安定した給料がもらえるまでの仕送り。これ以上親へ負担をかけることが、俺にとっては精神的に苦痛なのだ。

これは希望的観測だが、もし俺が書いた物語がベストセラーにでもなったら、大金が入ってくる。そうして多少仕事を休めるような環境になったら、声優をやってみてもいいかもしれない。もしくは、大金持ちの女性と結婚でもして、ほとんど働かなくてもいいような環境になった場合も・・・。(後者は女性を利用しているので、ほとんど考えたくはない選択肢である。)

俺はゲーム、もしくはアニメに自分の声を吹き込みたい。こんな考えを持って損をしたと思っている。そんな将来の仕事の選択肢を持つべきではなかったと、後悔の念に襲われている。大学で、声優以上に魅かれる仕事にであればいい。もしくは、催眠術師にでも合って、俺の記憶を一部消してほしいとも思う。

大学卒業後に、やるべきことをやりおわった後に、死ぬ運命ならいいと思う・・・。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年5月  >>
27282930123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

この日記について

日記内を検索