絶望の淵に見たものは・・・
2003年10月10日学校で、しきりに速達が届いているのかどうか、親にメールをした。そしてとうとうお昼休みの時、「もう速達来てるよ。グッドラック!」と親父からのメール。いよいよ体が震えてくる。5時間目の数学なんて、右手が震え上がっちゃって、普通に書くことさえままならない状況。でも、俺は昨日学んだ。人の本当の強さは、人がもう追い込まれた状態で、何ができるのか、だ。だから、いつ何時でも、周りを見渡せるくらいの冷静さは持っておかなければならない。なんとか周りに心配をかけないように授業を受けた。
そして終了を告げるチャイムがなる。体が言っている。「帰りたくない・・・」結果を見るのが怖かった。でも現実に目を向けよう。たとえ結果がどうであれ・・・。
家に着いた。玄関に一通の速達があった。「慶應義塾大学 環境情報学部 総合政策学部」通称SFCと言われるところで、AO入試の難関校だ。それを手にして、受験番号の書かれた紙を持って、リビングへ行った。兄貴がRED HOT CHIRI PEPPERSのPVを見ていた。その横で、ゆっくりと紙を開けた。のりがかなり頑丈に貼られていて、なかなかはがれない。少しずつ、ピリピリと音たてながら、まるでパンドラの箱でも開けるような心境で、慎重に開けた。そこには受験番号の羅列があった。俺の番号は9J0097。紙の左側には総合政策の合格者の番号。右には、俺が志願した、環境情報の合格者の番号。総合政策の志願者の受験番号は始まりが8、環境情報のそれは9。右に目を向ける。右上には9J008〜。そこが目に入る。そのすぐ下だ。下を見る。9J0095。
いったんそこで目をあげた。書いてあるとすれば次の番号くらいにあるはずだ。意を決して、俺は紙に眼をやった。その次に書かれていた番号は・・・9J0098。
納得がいかなかった。もう一度目をやる。9J0098。その前には9J0095。2,3回見直すと、実感として「落ちた」ということが認識できた。その番号の間に、俺がいない。落ちたのだ。落ちた・・・。落ちてしまった。あの夏の苦労は、水泡に帰した。
考えてみれば、中学受験、高校受験と何の苦労もせずに受かった。中学受験は、ただ兄貴がその学校にいるから受けてみよう、と思っただけで、たったの2,3ヶ月勉強しただけで受かってしまった。高校受験は、中学、高校と一貫していたので、クラス編成テストを受けるだけ。それで学校トップの特進クラスに進むことが出来た。
初めて、「落ちる」ということを経験した。一筋の希望が、消えた。
一応、心配してくれた友達に結果を報告した。そこで、俺が絶望の淵に見たものがあった。
本気で心配してくれる友達。ただ、「ドンマイ!」とかそれだけじゃなくて、ちゃんと俺の心情を理解してくれて、その中で最もよい言葉を選んで、励ましてくれる。人事でも、共に苦を分かってくれた。
得られたものは少ないかもしれない。でも、俺が気が付いていない部分に気が付いた。
無駄じゃなかった。夏休みに頑張ったことは、決して水泡に帰したわけじゃなかった。そして分かった。この世には無駄なことなんてないんだ。
落ち込んでいるわけにはいかない。そう、いつも思っていることがある。後悔はしない、むしろそれをチャンスとして生かせばいい。そうだ。友達と一緒に、勉強ができる。一緒の境遇に少しでも、長くいられる。それだけで、俺は十分だ。
足を止めていられない。人の足を停めるのは、「絶望」ではなく「諦め」。人の足を進めるのは「希望」ではなく「意志」。今「絶望」の淵からでることを「諦め」てしまってはいけない。行こう!「希望」を探そうとする「意志」で前進していこう。
そして終了を告げるチャイムがなる。体が言っている。「帰りたくない・・・」結果を見るのが怖かった。でも現実に目を向けよう。たとえ結果がどうであれ・・・。
家に着いた。玄関に一通の速達があった。「慶應義塾大学 環境情報学部 総合政策学部」通称SFCと言われるところで、AO入試の難関校だ。それを手にして、受験番号の書かれた紙を持って、リビングへ行った。兄貴がRED HOT CHIRI PEPPERSのPVを見ていた。その横で、ゆっくりと紙を開けた。のりがかなり頑丈に貼られていて、なかなかはがれない。少しずつ、ピリピリと音たてながら、まるでパンドラの箱でも開けるような心境で、慎重に開けた。そこには受験番号の羅列があった。俺の番号は9J0097。紙の左側には総合政策の合格者の番号。右には、俺が志願した、環境情報の合格者の番号。総合政策の志願者の受験番号は始まりが8、環境情報のそれは9。右に目を向ける。右上には9J008〜。そこが目に入る。そのすぐ下だ。下を見る。9J0095。
いったんそこで目をあげた。書いてあるとすれば次の番号くらいにあるはずだ。意を決して、俺は紙に眼をやった。その次に書かれていた番号は・・・9J0098。
納得がいかなかった。もう一度目をやる。9J0098。その前には9J0095。2,3回見直すと、実感として「落ちた」ということが認識できた。その番号の間に、俺がいない。落ちたのだ。落ちた・・・。落ちてしまった。あの夏の苦労は、水泡に帰した。
考えてみれば、中学受験、高校受験と何の苦労もせずに受かった。中学受験は、ただ兄貴がその学校にいるから受けてみよう、と思っただけで、たったの2,3ヶ月勉強しただけで受かってしまった。高校受験は、中学、高校と一貫していたので、クラス編成テストを受けるだけ。それで学校トップの特進クラスに進むことが出来た。
初めて、「落ちる」ということを経験した。一筋の希望が、消えた。
一応、心配してくれた友達に結果を報告した。そこで、俺が絶望の淵に見たものがあった。
本気で心配してくれる友達。ただ、「ドンマイ!」とかそれだけじゃなくて、ちゃんと俺の心情を理解してくれて、その中で最もよい言葉を選んで、励ましてくれる。人事でも、共に苦を分かってくれた。
得られたものは少ないかもしれない。でも、俺が気が付いていない部分に気が付いた。
無駄じゃなかった。夏休みに頑張ったことは、決して水泡に帰したわけじゃなかった。そして分かった。この世には無駄なことなんてないんだ。
落ち込んでいるわけにはいかない。そう、いつも思っていることがある。後悔はしない、むしろそれをチャンスとして生かせばいい。そうだ。友達と一緒に、勉強ができる。一緒の境遇に少しでも、長くいられる。それだけで、俺は十分だ。
足を止めていられない。人の足を停めるのは、「絶望」ではなく「諦め」。人の足を進めるのは「希望」ではなく「意志」。今「絶望」の淵からでることを「諦め」てしまってはいけない。行こう!「希望」を探そうとする「意志」で前進していこう。
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